top of page

『NIPPON MATSURI 2022 ABSOLUTE PEACE』(第5回サンマリノニッポンまつり特別企画)2022年7月14日〜17日開催。

Updated: Jan 28, 2023

NIPPON MATSURI 2022『ABSOLUTE PEACE』は、2016年にスタートしたサンマリノ共和国と日本の文化交流のイベント『サンマリノ・ニッポンまつり』の特別企画として開催されました。2019年の第4回の後、2020年に勃発した新型コロナウイルスによるパンデミックにより2年間中断され、当初は2022年の開催も控える方向に話は進んでいました。しかし、2月のロシア・ウクライナ戦争の勃発を目の当たりにし、今だからこそ、何か行動すべきではないかという強い想いから、サンマリノと日本が共同で設立した組織『ISSHO-NIサンマリノ&ジャポネ文化協会』を中心に、京都佛立ミュージアム、イタリア・リミニ市の『カートゥンクラブ国際フェスティバル』の協力により、サンマリノ共和国・日本・イタリア(リミニ市)の共催での開催となりました。

テーマ:『ABSOLUTE PEACE』(絶対的平和)

コロナショック・ウクライナ紛争をきっかけに、世界は新たに分断されつつあります。

こんな時こそ、敵味方という幻想に囚われず、

世の絶対平和を己が心に創造することがより重要だと思います。

そして、お互いにないものを分かち、学び合う文化交流こそ、国際平和の礎です。

日本、そして隣接する2カ国、サンマリノ、イタリア(リミニ市)

東西の違いはあれど、同じ緯度に位置する海洋に囲まれた歴史深い半島と列島

だからこそ共に行えるピースアクション

それが、”ABSOLUTE PEACE”です。


開催目的

■2016年〜2019年の4回に渡る『サンマリノ・ニッポンまつり』開催の成果を踏まえて、サンマリノ、日本、さらにイタリアという異なる文化・伝統を持つ3つの国の間の好循環を構築する。

■国際文化イベントの推進を通じて、日本に対する国際的な理解を深めることに貢献する。

『国連NGO 国連平和の鐘を守る会』より、イタリアからヨーロッパ、そして世界中に「絶対的な平和」の重要性を訴えるために、「国連平和の鐘」の子鐘をイタリア半島へ寄贈する。

■アメリカ人写真家ジョー・オダネルが日本で撮影した、原爆及び戦争が日本のみならず世界、そして人類に与えた影響を記録した写真からなる写真展「トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教・Nagasaki Beyond」を通じて、平和の精神を促進する。

写真展「トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教・Nagasaki Beyond」のほか、平和に関連する文化イベントや、日本が映像作品を通じてどのように平和を表現してきたかなど、日本のアニメ作品『火垂るの墓』の上映などを通じて、新しい世代に、戦争とは何か、戦争が国や文化にどのような影響を与えるかを知ってもらう。

■日本のデジタルアート集団”一旗”とサンマリノ大学学生により共作される、平和と両国の歴史をテーマにしたプロジェクション マッピング作品の上映


準備期間も短い中、このタイトルに込められた想いに共感された、国連広報センター、在イタリア日本国大使館、在サンマリノ日本領事館、東芝国際文化財団、同じ志をもつ日本の『一般財団法人PEACE DAY』などの他、企業や個人も含めた皆様のご協賛を得て、非常に意義のあるイベントとなりました。


7月13日〜8月31日

『トランクの中の日本〜戦争、平和、そして仏教

NAGASAKI BEYOND』写真展(イタリア・リミニ市)

アメリカの従軍カメラマン、ジョー・オダネル氏の写真集「トランクの中の日本」は、1990年からアメリカ、1992年から日本各地で写真展 として開催され、その意志を引き継いだ京都佛立ミュージアムが、写真集の中から約40点の写真を厳選し、同時に仏教が持つ、戦争と平和に関する思想を紹介し、話題になりました。 そして、その写真展に込められた平和のメッセージに共感したサンマリノ共和国で、『サンマリノ・ニッポンまつり』の一環として、2018年、2019年の2度に渡り開催されています。

今回、リミニ市で38年の歴史をもつカトゥーンクラブ主催のアニメフェスティバルの一環として、サンマリノに隣接するイタリアの街リミニ市での約1ヶ月半に渡る開催が実現。

7月14日には、会場であるリミニ市立博物館『ルイージ・トニーニ』で、オープニングレセプションが開かれました。

会場であるリミニ市立博物館『ルイージ・トニーニ』は、18世紀にイエズス会の修道院として設計された建物内にあり、歴史的な宗教画や考古学的に価値のある発掘品が多く展示されている他、リミニが生んだ映画監督、フェデリコ・フェリーニの展示室などもあります。

展示会場として提供されたのは、高い天井と、中庭を望む回廊の一部。この展示を2015年に終戦70年の特別展示として初めて日本で開催した京都佛立ミュージアムの若手のスタッフが、手作りで設営しました。

また来場した、小さな子供たちも含めた方々の、展示を見て感じたことや、平和へのコメントをカラフルな紙に書いて貼ったボードが、世界に向けた強いメッセージとなったことに、大きな意味を感じました。


7月14日

『国連平和の鐘』鐘打式

7月14日夕方、写真展会場の回廊から望む中庭に『国連平和の鐘』が運び込まれ、『国連NGO一般社団法人国連平和の鐘を守る会』の代表、高瀬聖子さんが平和の鐘の説明と、平和への想いを力強く語り、鐘打。参列した関係者や来館者が次々に鐘を叩き、陽が傾き始めたイタリアの空に、初めて梵鐘の音が響き渡り、写真展のオープニングを飾りました。

『国連平和の鐘』は、第二次世界大戦の終戦直後、ビルマ戦線で部隊が全滅し、ひとり生き残って帰国した中川千代治氏が、二度とこのような戦争が起こってはならないと私財を投げ売って梵鐘を作り、国連に寄贈したものです。今でも、9月21日の国際平和の日には、国連事務総長が鐘打しています。その子鐘として、昨年イタリア半島に寄贈されました。

この鐘は、ただ平和の象徴として展示されるのではなく、平和を求める国、街、人々のところへいつでも移動させ、生きた鐘として、その音色で心の平安と絶対的な平和への祈りを届けるという趣旨で、今後も『ISSHO-NI サンマリノ&ジャポネ文化協会』が管理しながら、イタリア半島の様々な場所で鳴り響くことになっています。今回も、サンマリノ共和国に保管されていたものが、当日、若者たちの手によって運び込まれました。

サンマリノ共和国の文化大臣、Andrea Belluzzi氏や、リミニ市市議会議員のKristian Gianfrede氏のご挨拶の言葉にも、日本から贈られた平和の鐘の意味の深さへの敬意が込められていました。


7月14日20:00

ABSOLUTE PEACE DINNER

『天空の晩餐会』……2016年に初めてサンマリノで『サンマリノ・ニッポンまつり』が開催されたときに、こう名付けられた晩餐会は、見事な夕景と日没、そして世界遺産の歴史的な街の中に溶け込んでしまいそうな雰囲気の中で堪能する、世界でいちばん贅沢なDINNERです。見下ろす山並みが赤く染まる頃に、リベルタ広場にある一つ星のレストラン『Righi』でスタートしました。

2019年の4回目には、リベルタ広場を埋め尽くす、250名の大晩餐会でしたが、今回はコロナの関係で、日本からのツアー参加がないため、このイベントを次に繋げるために集まった、とても大切な53名の選ばれし方々の集いの意味がありました。

Belluzzi文化大臣のご挨拶で始まり、サンマリノ共和国国営ワイナリー社長のRenzio Gobbi氏と揃って乾杯!の唱和。料理とのマリアージュで提供されるワインは、国営ワイナリーの協賛です。

料理は、『Righi』のSartiniシェフによるサンマリノ料理と、日本からこのディナーのために来た若き料理人、大瀧兼多と上荒磯一輝の二人による、低温調理の肉を中心とした料理が交互に出てくるフルコース。ナスとトマトクリームにモッツァレラの前菜のから始まり、鳩とチーズを詰めたカッペレッティの次には、若きシェフたち自慢の子牛の低温調理。柚子胡椒のパンチも効いていました。

デザートは日本チームが作った水信玄餅。添えられていたのは、東京ファインフーズ株式会社協賛の『Vエイドパン』を四角くカットしたもの。これは、アレルギーフリーのヴィーガンパンで、しかも賞味期限5年という防災パンでもあります。美味しいは笑顔の入り口であり、平和のキーワード。今後このイベントでは、食の平和を意識した、人や地球の健康や未来にあるべき料理を提案していこうと考え、今回はその入口として、ディナーに参加したスタッフの若者たちから、テーブルの皆様にも配られました。

今回のイベント向けて、サンマリノ共和国から騎士の勲章を授与され、ワイナリーとの交流も深いTHE ALFEEの高見沢俊彦氏からメッセージが届けられ、ディナーの席で読み上げられました。

『ABSOLUTE PEACE』開催に寄せて

高見澤俊彦

2年に渡る世界的パンデミックの渦中で、私たちが一番感じたのは、当 たり前の日々の尊さや、大切さではないでしょうか。そして、それら日常は平和の下に維持され、私たちに普遍的な価値をもたらします。しかし、人類の歴史において戦争が止むことはなく、今年2月に勃発したロシ アによるウクライナ侵攻は、あらためて平和の大切さを強く私たちに訴 えかけています。戦争は悲劇しか生みません。私たちは過去の過ちから 多くの教訓を感得したはずなのに、戦いは繰り返されてしまう......平和が嫌いな人間などいないはずなのに......。 今後、私たちがやるべきことは、次世代のため、未来の子供たちのた め、平和というバトンを守りながら、引き継いでいくことでしょう。こ の夏、日本とサンマリノ共和国、イタリア・リミニ市が共催する「ABSOLUTE PEACE」は意義のあるイベントです。テーマの根底には、 サンマリノ共和国が建国以来掲げてきた、平和への理念があり、絶対平和という強いメッセージがあります。今回サンマリノでお披露目になる「国連平和の鐘」の音と共に、平和への祈りが世界中に響き渡ることを、心から願ってやみません。


そして、リミニ市から帰ってきて、国会議事堂の入り口に置かれていた『国連平和の鐘』の子鐘がテーブル近くまで運ばれて、国連NGO一般社団法人国連平和の鐘を守る会代表の高瀬聖子さんによる鐘打が行われ、リベルタ広場に鐘の音が響き渡りました。


7月15日22:30

ABSOLUTE PEACE

プロジェクション・マッピング

サンマリノでのプロジェクション・マッピングは、2018年の第3回サンマリノ・ニッポンまつりのときに、初めて国会議事堂に投影されました。サンマリノ大学のRichard Varini教授の指導によって、大学生たちの手で制作されたもので、日本とサンマリノそれぞれの文化をミックスし、平和というキーワードを映像に込めた作品は、大変心に響くものでした。

今回は、日本からプロのデジタルチーム『一旗』が、サンマリノ大学とのコラボに名乗りを上げ、全力を注いでくれました。

サンマリノ大学チームと初めてzoomで打ち合わせをしたのがなんと5月初旬。この短期間で仕上げたとは思えないクオリティの高い作品『INTRECCI DI PACE』(平和を織り成す)が、世界遺産であるプブリコ宮殿(国会議事堂)に映し出され、リベルタ広場には、晩餐会の参加者の他に、この投影を見ようと、たくさんのサンマリノ市民が集まりました。

『GAPPONE & SAN MARINO INTRECCI DI PACE』

(日本とサンマリノ 平和を織り成す)

プロジェクション・マッピングの映像はこちらから


これまでの総集編でありながら、より細やかでダイナミックになった作品。サンマリノでの両国コラボによるプロジェクション・マッピングのテーマは常に、両国の長い歴史を踏まえた文化のミックス、そして平和。サンマリノ大学が今後も積極的に『ニッポンまつり』と連携していくという話も決まり、来年以降は世界も注目する平和の象徴として、よりレベルアップしていくことでしょう。


7月17日6:00

PANORAMA MEDITATION

2022年の『NIPPON MATSURI ABSOLUTE PEACE』の最後のイベントは、夜明けと共に、サンマリノの象徴であるティターノ山山頂にそびえる3つの塔の中の第一の塔横にある展望台広場で行われた『PANORAMA MEDITATION』でした。ぐるりと山並みを一望できる最高の場所で、“坊主ヨガ”と銘打って、日本でもヨガや瞑想を指南している本門佛立宗の長松清潤住職が、登る朝日を背に受け、呼吸やリラックスできるポーズで清々しい気持ちに導いてくれました。

まだ薄暗い、朝もやの立ち込める中を山頂まで上がってきた参加者30数名。地元の方の他、ポデスキ元文化大臣ご夫妻や、前日のディナーで健闘した日本の若き料理人たち、素晴らしいプロジェクション・マッピングを見せてくれた『一旗』のスタッフ、今回のイベントを主催した『ISSHO-NI サンマリノ・ジャポネ文化協会』代表のMatthia Ronchi氏の顔もあります。澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んで、平和の心地よさを共有しました。



Optional Meeting

食の文化交流から科学技術の未来に向けて


2016年にスタートした『サンマリノ・ニッポンまつり』。多岐にわたる文化の中でも、食のキーワード「おいしい!」は、言語を越えるコミュニケーションであると信じて、日本独自の生活に根付いた古典文化と共に、屋台で提供できる、おにぎりや焼きそばなどの日常的な食文化を、サンマリノに紹介することから始まりました。

今、フードロスや環境破壊、土壌の問題など、世界的にも「食」に対する意識は、「おいしい」だけではなく、健康や地球の未来をも意識した方向に向かって高まっています。以前から当たり前に農福連携の体制が敷かれ、BIO農法に徹し、世代を超えて正しい食のあり方を意識しているサンマリノ共和国との「食」を介した交流は、今後もより深まっていくと考え、今回のイベントの期間に、様々なミーティングが行われました。


また、サンマリノ大学とのプロジェクション・マッピングの共同制作を通して、今後の大学との太いパイプづくりと、科学技術省のFabio Righi産業・手工業・商業・技術研究・規則簡素化長官との面会により、新しい技術の向上と発展を共に目指すことが、これからの両国の交流の柱となり、農業を中心としたものづくりの可能性をより開くきっかけになるという、共通の認識に至りました。

これは、来年以降の『サンマリノ・ニッポンまつり』の大きなテーマとなっていきます。


■サンマリノ大学訪問(7月14日)

サンマリノ大学は、リベルタ広場の真下、旧市街の一角にある100名ほどの生徒を抱える国営大学です。デザイン学部Riccardo Varini教授が大学構内を案内してくれたのですが、元修道院をリノベーションして利用している大学構内は、礼拝堂の名残の調度品や、石焼パンの窯、庭には古い井戸などが残っている一方で、最新の3Dプリンタなども兼ね備えており、古きと新しきを融合させている世界でも稀な大学です。

サンマリノは人口約3万人の小さな国です。

大学での研究課題として、地元コミュニテイの戦略的デザインにも注力しており、日本の地方創生の課題と共通するところがあります。日本・サンマリノの単なる文化交流ではなく、お互いの営みの在り方を紹介し、捉え直し、学び合うという真の国際交流を強く図ることを約束しました。


■サンマリノ科学技術省訪問(7月15日)

今回、日本側のプロジェクション・マッピング制作を一手に引き受けていただいた、デジタル制作会社の『一旗』の東山武明氏は、デジタルコミュニケーション活動により、地方自治体や地域の企業、団体を支援し、地域の資源や文化芸術を活かし、夢や希望を育みながら地域を再生し、想像していくことを目標としています。その視点は、小国であるサンマリノ共和国と非常に共通点が多く、Fabio Righi長官も大いに興味をもたれました。

例えば、できれば今までにないパフォーマンスを行いたい。サンマリノのシンボルであるティターノ山にプロジェクション・マッピングを投影することは可能か?という、若い長官ならではの積極的ななご質問から、大阪万博のときは、サンマリノ館に是非マッピングをやってください……という具体的な話まで。

このような技術の開発が、現在の農業や観光といったサンマリノの中心となる産業を活性化させることに繋がる、という根幹の考え方に、私たちが目指すものと同じ力と夢を感じた時間でした。技術の向上と農業……これは、今後の『サンマリノ・ニッポンまつり』の中心的なテーマになるに違いありません。


ティターノ山を望む葡萄畑で幸せの朝食(7月16日)

リベルタ広場でのディナーと素晴らしいプロジェクション・マッピングの翌朝、マルコ・ポデスキ元文化大臣から、葡萄畑で朝食をいかがですか?というご招待を受けました。ポデスキ氏は文化大臣当時、『トランクの中の日本』写真展の国会議事堂での開催や、『国連平和の鐘』を是非平和の証にイタリア半島に……と、日本とサンマリノとの友好関係に、積極的に携わってくれた方。

今回は、国営ワイナリーで扱うワインや、小麦、オリーブオイルなどの高品質で美味しい農産物を作っている方々に会って、より深いつながりをという意味もあってのご招待でした。

刈り取りの終わった麦畑を囲む葡萄畑。正面にはサンマリノの象徴ティターノ山と、その山頂の3つの塔。雲ひとつないサンマリノブルーの空と、実をつけた緑の葡萄の葉のコントラストは最高です。

何よりも嬉しかったのは、この畑の80歳を遥かに越えたオーナーの、太い腕と、日に焼けた笑顔。この人達が作ったものは、絶対に間違いない! そんな確信が持てました。

今回の5回目のイベントで、サンマリノの土に直接触れることができた気がします。

次回のイベントでは、地球の食の未来を考え、土について、作物について、農業についてをテーマに、互いにもっとディスカッションしたいと思います。


蓑田秀策 /森崎孝 / 塚本隆史 / 平野英治 / 丹呉泰健 / 片岡祐介 / 長松清潤 / 大谷不二夫 /

高橋公子 / 株式会社リリー / 株式会社エルフリー / 株式会社ジャパン・テクニカル・オフィス /

ドリームバンク株式会社/アエラ小児科・歯科医院 /三浦礼子 /中村橋吾 / FILL THE WORLD株式会社




1,028 views

コメント


  • Facebook
  • Instagram
bottom of page