サンマリノへ贈る『平和の鐘』完成!共に“平和”を世界に発信するために


ニューヨークの国連本部にある『日本の平和の鐘』

ニューヨーク国連本部の中庭に、日本の梵鐘『日本の平和の鐘』が、立派な鐘楼と共に設置されていることを知っていますか?

この鐘は1951年、第6回パリ国連総会にオブザーバーとして出席した、日本国連協会理事で、元愛媛県宇和島市市長の中川千代治氏が、

「国を越え宗教の違いを越えて、平和を願う世界の人々の想いの込もったコインを溶かし入れた平和の鐘を造りたい」

と当時の国連加盟国に訴え、国連事務次長ベンジャミン・コーヘン氏の協力を得て国連の認可を得た後、自らの私財をなげうって鐘を鋳造してニューヨークに届け、1954年にこの場所に設置されたものです。


中川千代治氏は、第2次世界大戦に徴集され、連隊長としてビルマ戦線に。

激戦の中、連隊は全滅し、本人も足を射抜かれながらも、一人生き残るという悲惨で残酷な体験をしました。そして、自分が生き残ったことの使命として彼が行きついたのは「二度と戦争をしてはいけない」ということを世界に伝えることでした。

彼は、戦時中にお寺の鐘を溶かして作られた武器や、世界中の人の平和への想いのこもった硬貨やコインを溶かして鐘を作るため、趣旨に賛同した65カ国の代表者から提供されたコイン、ローマ法王ピオ12世から頂いた金貨9枚の他、自らが世界各地を回って、各国の人々からコインやメダルを集めました。誰の力も頼らずたった一人で。

そして、彼の気持ちに賛同した高松市の多田鋳造所、宇和島市の宮大工の大下林平氏や飯野海運など多くの方々の協力を得て鐘を国連に寄贈。

その後も、この鐘に込めた平和への願いを世界に広めることに一生を捧げました。。

毎年、春分の日と9月21日の国際平和デーに合わせて国連総会の開催時に、国連幹部、各国代表者出席の下、国連事務総長が世界平和を祈念して鐘打する式典が行われています。

※詳しくは『国連平和の鐘を守る会』ホームページを御覧ください。


『平和の鐘』をサンマリノ共和国へ!


『サンマリノ・ニッポンまつり』実行委員会が『平和の鐘』と出会ったのは、2017年頃でした。

ニューヨークの国連本部中庭に設置されている『日本の平和の鐘』の存在と、それがそこに設置されるに至った67年前のストーリーを聞き、いつかこの『平和の鐘』の子鐘(レプリカ)を造り、一度も戦争をしたことのない国、サンマリノ共和国に贈ることができればという想いに至ったのです。


第3回目となる『サンマリノ・ニッポンまつり2018』の頃から、サンマリノ共和国の文化省、観光局などが積極的にニッポンまつりに力を入れ始め、実行委員会との協力体制と信頼関係が確立されていきました。特に、当時の文化大臣、マルコ・ポデスキ大臣は日本文化に非常に造詣が深く、『平和の鐘』のサンマリノへの設置に関して熱意を持たれ、サンマリノ共和国文化省として、『平和の鐘設置プロジェクト』が本格的に始動。

実行委員会も正式に、サンマリノへの設置に向けて活動を開始しました。


2019年11月、ポデスキ文化大臣の側近として、ニッポンまつりにも積極的に尽力してくださっていたマッティア・ロンキ氏が来日。ロンキ氏は既に文化省から離れ、国会議員として活躍されていましたが、『平和の鐘設置プロジェクト』に関しては引き続き日本とサンマリノ側との調整に努めてくださっており、11月4日に、『国連平和の鐘を守る会』の高瀬聖子代表をご紹介しました。

高瀬代表からの平和の鐘に関する詳しいストーリーやその意味を改めて聞き、その鐘に込められた平和への熱い想いに、ロンキ氏は

「サンマリノ共和国は、301年の建国以来戦争をせずに平和を維持してきましたが、この鐘の設置は、そんなサンマリノへの勲章をいただくようなものだと嬉しく思います」

と、平和の鐘贈呈への感謝と、サンマリノ設置への強い想いを語られました。

▲(左の写真)サンマリノ共和国元文化大臣マルコ・ポデスキ氏(左)と側近のマッティア・ロンキ氏。(右の写真)『国連平和の鐘を守る会』の高瀬聖子代表と、マッティア・ロンキ氏。手にしているのは、中川千代治氏が各国に渡した『平和の鐘』の1kgのレプリカ。



設置場所は、サンマリノ共和国のシンボルであるティターノ山の700mあたりにある、世界遺産にも認定された旧市街地の中心部。文化省や外務省、国会議事堂などの歴史的な建物に囲まれた非常に見晴らしの良い美しいところです。

『サンマリノ・ニッポンまつり』が毎年開催されるリベルタ広場もすぐ近く。官公庁の建物が多いので防犯カメラなどのセキュリティは万全で、何よりも観光で訪れる方が必ず来る場所であることは、今後この鐘がサンマリノから広く世界に認知されていくための、大きなポイントだと思います。

管理に関しても、世界遺産の中ということで、サンマリノ共和国環境省がしっかりと行うことになっており、設置後は毎年『サンマリノ・ニッポンまつり』が開催される6月21日(夏至の日)をサンマリノのPEACE DAYとし、この鐘をみんなで鳴らす式典を開催することなども話が進んでいます。


2019年11月22日には、サンマリノから在サンマリノ日本領事館のレオ・アッキーリ総領事をご紹介され、平和の鐘設置に心からのご賛同をいただきました。

そして、在イタリア日本大使館公認の元、『平和の鐘設置プロジェクト』が本格的に始動。サンマリノ共和国における平和の鐘の設置は、日本とサンマリノがしっかりと手を組み、世界に向けて平和を発信する事業として歩みを進め始め、サンマリノ共和国の方々を中心に鐘に溶かし込まれるコインやメダルなどが世界各国から集められました。


日本でも、サンマリノから騎士の勲章を授与されたTHE ALFEEの高見沢俊彦さん、『サンマリノ・ニッポンまつり2019』にご参加くださった御諏訪太鼓のグループ『鼓絆塾』、『西馬音内盆踊りを守る会』の方々など、ニッポンまつりの関係者、賛同者の方々からたくさんご協力いただきました。

今回集まったコインやメダルは49カ国2,299枚(約9kg)。これをインゴットにし、今回サンマリノに贈る鐘の他、今後鐘が作られる都度入れていきます。国連にある最初の『平和の鐘』の資材の一部も溶かし込まれます。こうやって全ての鐘が繋がって平和への想いが引き継がれていくのです。


2020年に入り、『平和の鐘』の鋳造にあたる、富山県の老舗の鋳造所、老子製作所(おいごせいさくじょ)から鐘の製造のスケジュールも上がってきました。4月には完成し、5月20日には鎌倉宮にて入魂式を執り行い、6月21日に、『サンマリノ・ニッポンまつり2020』のフィナーレとして、サンマリノ共和国設置の式典を盛大に行うための準備が始まりました。


コロナ禍で平和の意味を再確認

日本の平和への想いを鐘に込めるために


しかし、2月の後半に入って、世界中を襲った新型コロナウイルスのパンデミック。予定の調整をする間もなく、あっという間に海外への渡航が禁止され、国外に限らず国内の移動も規制されるだけでなく、『三密禁止』ということで外出や集会、会食の自粛が求められ、コンサートや演劇、イベントなどが全て中止、延期を余儀なくされてしまいました。

ヨーロッパは急速に感染者数が増え、特にイタリアの状況は深刻で、サンマリノ共和国も国を封鎖し、外出が一切禁止されることとなりました。観光収入が中心の国にとっては、非常に逼迫した状況といえます。


実行委員会では、そのようなサンマリノ共和国の現状を考え、4月に東京都に緊急事態宣言が発令された時点で、6月19日〜21日に予定していた『サンマリノ・ニッポンまつり2020』の開催を延期。同時に『平和の鐘』の贈呈式の延期を決断いたしました。

しかし、サンマリノと日本の友好関係、平和への想いは何も変わりません。むしろ、このコロナによるパンデミックで、平和とは戦争を無くすことだけではなく、人が笑顔で毎日の生活を送ること無くしてあり得ない、という真の意味を再確認した気がいたします。


様々な規制の中、サンマリノに贈る『平和の鐘』は無事に完成!

高さ約80cm重さ約90kgの鐘は、国連にあるものより一回り小ぶりになりますが、心に響くその音色はとても素晴らしいものです。


せっかく出来上がった鐘を、ただ眠らせておいてよいのだろうか?

全ての動きが止まってしまったときに、何をするべきか?

私達はこの止まった時間を、鐘がサンマリノに旅立つ前に、日本人の平和への想いをその中に込める大切な準備期間と捉え、以下のような様々な活動に及びました。


★まだまだ知らない人の多い『国連平和の鐘』設置に尽力した中川千代治氏のストーリーや、鐘が贈られた意味を今の時代に伝え、将来につなげるために、ネットでの配信を利用した『おはなし隊』を組織。配信をスタート。

『日本人が国連に贈った平和の鐘』おはなし隊エムズ朗読▶▶▶


★7月11日〜11月25日終戦75周年特別展示とし京都佛立ミュージアムで開催された『トランクの中の日本 戦争、平和、そして仏教』(サンマリノ共和国でも2018年、2019年の2回開催)の写真展会場での、『国連平和の鐘』のパネル展示と、サンマリノに贈られる『平和の鐘』の現物の展示(10月1日〜11月25日)。


★歌舞伎役者・中村橋吾さんによる、『平和の鐘』をテーマにしたオリジナル演目『平和成鐘(へいわになれやいのるはこのかね)』を、『国連平和の鐘を守る会』主催の鐘打式典および、写真展のグランドフィナーレで披露。

『平和成祈鐘』中村橋吾ブログより▶▶▶


予想もしなかったコロナ禍に見舞われ、人が笑顔で幸せに暮らせるために必要なことは何なのか?……ということを改めて考えることとなったことで、これらの活動は、日常にある『平和』の本質への意識をより高めるきっかけとなったような気がいたします。お陰様で、多くの方々からご賛同の言葉を頂戴したり、様々な出会いを経験することができました。


現在、サンマリノに贈る『平和の鐘』は、日本とサンマリノの清々しい空気に満ちた、麻布十番の『Lab.SAMMARINESE』(ときどき『Real SHOP DSAMMARINESE』)で、サンマリノに旅立つ日を静かに待っています。




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